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彼女とカメラと彼女の季節5巻/月子

なぜかこの最終巻だけ読んでなかった。
セックスはしてもユキはあかりを恋愛対象として受け入れなかったし曖昧エンドだと聞いていたので、どんなもんかなと思っていた。
凛太郎めっっちゃいいやつだし、前巻までの展開あまり覚えてないからなんで凛太郎がだめだったのかわからないし、あかり、この人とくっついても……いいんじゃ……と、ちらと思った。
だから、ユキがイギリス行くと知って、ユキのことはいつか衝撃的な思い出として消化して忘れて「違う幸せ」としての男との結婚を思い浮かべたあかりのことも、それはそれで作品として肯定するのはありだ、と思った。
だって想いが通じあわない人と、納得した上で区切りまでつけたなら、もうそれは仕方ないじゃん。あとはないじゃん。女同士でなくても。
だからもうさーーーーその後の卒業式のあかり独占欲爆発はさ、泣くわ。
私はそうだ諦めただけだ「違う幸せ」としての男との結婚に収束する女が描かれることを諦めただけだカノカメがそうはならないってわかっていながらも私はもう自分の本当の望みを最初から無意識に殺しているだけだ。
殺さなくてもいいんだよって言ってくれる作品は救いなんだよ……。
ユキがあかりを好きになることはこれからもないかもしれないけど、三人は三人のまますくみあうだけかもしれないけど、影響を及ぼしあいながら生きていけるのなら、まあいいのかもしれない。
しかし凛太郎いいやつすぎるから潔癖だけどこれであかりとユキが通じあわないままセフレになったらおもしれえな……。
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by jinloturu | 2017-01-29 20:43 | 百合 | Comments(0)  

東京タラレバ娘1巻/東村アキコ

こう……怖いもの見たさでついに読んでしまいました……。

結論。
うっっっっっっっっっっっぜえええええええええええええええええええええええええええええええ

想像以上にKEYがうざくてうざくてうざくてうざくて居酒屋に集まる親父もタラもレバもうざくてうざくてなんで女は結婚「できない」というだけでこんなに貶められなきゃいけねえんだうぜえ!
いや読む前からわかってたけど……だから読んだのは敗北でもあるんだけどここまで気持ちいい「ハア????」が腹から出てくるとは……。

KEYおまえなんで年上の稼いでる女たちにそんなこと言う権利があると思ってるんだ。
そしてなんで女たちもそれにあてられてしまうんだ。
つーか33歳になって初めて「あれ? 私もう女の子じゃない?」と気づく日本女がよっぽどファンタジーなんだよ。
若さと美しさが女の価値だって嫌というほど刷り込まれてきてんだよ。
KEY最悪のミソジニストなんですけどこれ絶対付き合っても精神DVかまされてごりごり自尊心削られて女の幸せとは?って結局不幸道まっしぐらになると思うんですけどつーかなんで「俺がヤりたい」って言えねえんだ気持ちわりいそしてそういう男にロマンスすら与えてもらえないで貶されたまま冷や飯食わされるように流されてヤってしまう女がほんとうにつらい……。

はあ。一息。
わかってるーーここまで言わされてしまうのが東村アキコの卓越した炎上スキルだっていうのはわかってるー。
いや、なんかさ、これで巻末あとがきで結婚すべきと思ってないって言われてもなっていうか、作者が思ってなくたって作者がやってることは俗情との結託であって結局結婚すべきって恐怖を煽ることになるそういう漫画というものの力を、なんだと思ってるんだ。
恐怖煽るだけ煽っておきながら、主体的に自己分析と市場分析して行動に移そうね!って言うわけでもなく結局受け身で据え膳男に恋愛という幻影(結婚に近づくとは言ってない)をちらつかせるこの1巻ラスト、こんな膳ひっくり返すわ。
いい発声練習になりそうだけどもうお腹いっぱいです。2巻以降はいいや。

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by jinloturu | 2017-01-29 18:43 | 少女漫画 | Comments(0)  

私の無知なわたしの未知2巻/百乃モト

お母さん……社会からの肯定だよなあ。
湊をやわらかく縛り付けてきた母、そんな存在から肯定されちゃあもう泣くしかないよ……。
そして反対理由が「相手が女だから」だけじゃなくて父の因縁もあるからなのがいいね。
だけじゃなくて、がポイント。

1巻読んでからだいぶ経ってしまったけど晴人全然当て馬として働くこともできてなくて笑った。
ちょっと惜しい感はあるけど、百合で「当て馬の男を(脅威として強大すぎるからではなく)上手く扱えない」のがかなり新鮮。
敗北……女の人生をひらいて動かしてくれるのは女……!!
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by jinloturu | 2017-01-10 20:49 | 百合 | Comments(0)  

いまさら翼といわれても/米澤穂信

うっ……やられた……。
千反田さん、なんだかんだいって館に戻ってくるのだという願望持ってしまっていた……。
わからないように描かれてるけどあと4分。
いまさら翼といわれても……!!
奉太郎には説得できる資格も手札もない。
やられたな~くそ~。



そ!し!て!
奉太郎がかわいすぎるんだけど!?かわいすぎるんだけど!?!?
序盤からかわいくて3ページめくったところで一ヶ月くらい読めなくなったよね。
えっなんなん……米澤さんほうたる萌えだよね……明らかに自キャラ萌えでは……でなきゃサービス精神旺盛すぎるでしょう私がほうたる推しだから目が曇ってるわけじゃないよね二次創作読んでるのかとおもったわ……。
『鏡』は雑誌のときに読んだ。
ネットで「アニメに影響されてる逆輸入だ」と言われてて、でもそんなに実感していなかったんだけど、今読んだらそうだねこれは明らかに京アニ仕様の奉太郎だ……!!
かわいい!!つらい!
全編にわたって奉太郎を掘り下げた単行本でありがたすぎるな。

まずこんなに奉太郎がものを食べてる描写がね。これでもかと。
「もふもふ」だよ!?目を疑ったわ、トーストを食べる擬音が「もふもふ」!
もそもそですらない、あざとい奉太郎あざとい……。
焼きそばもトーストも冷やし中華も作って食べる奉太郎……そしてそれは必ず他人との関わりへと繋がっていく。コーヒーもラーメンも。
そうしてね、リフレインされる料理描写がね、『長い休日』に結実するのがもう最高。
「最低限の作業をなんてことないようにやっているけど意外と料理するんだ、そして面倒がらないんだ?」っていう印象を植え付けてね。
いやそうなんだよ本当に奉太郎の家事をこなすところも試験前にきちんと勉強するところも誰も見てないとこで他人の買った『氷菓』の代金を立て替えるところも大好きだよ……。
ついにその謎が明かされたのが感慨深い。
かなしかったんですね。
人の気持ちに敏感で、でも、人が自分をどう見ているかには鈍感な奉太郎だからこそ、気づいてしまったときにはその本心の棘が深く刺さってしまったのだろう。
大人しくて目立たない女子に、っていうミスリードも。
優しいんですよ奉太郎は優しいんですよ自分が少しばかり損をしてでも人を気遣うんですよ損をしたなど思ってないんですよ「小木はヘリが好きだった」なんて言いたくないんですよ。
だってただ言わなきゃいいだけじゃない。今後人に言いふらさなければ真実なんてどっちだっていいじゃない。
言ってしまったことへの反省こそが奉太郎を奉太郎たらしめている……。
その奉太郎が、やたらにえるに歌えなんて強要できるはずがないのよな……。

そして古典部4人みんな義理堅いな。なんて健全な高校生だよ。
だからこそ義理を破る(破りかねない)摩耶花とえるが苦々しくこの話を飾るのだな……。

奉太郎についてはまだまだ語れるな……やめよう……「フライパンを洗っていたはずだ」とか最高かわいいよね……。
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by jinloturu | 2017-01-07 20:15 | 小説 | Comments(0)  

少女革命ウテナ

見よう見ようと思いつづけて早数年、やっと見た!
というのも、これを語るには自分の話から切り離せないので言うけれども、私はつい最近、女を好きになる自分が社会に殺されて、ずっと社会と戦ってきた自分の敗北を認めて、『ユリ熊嵐』で言うところのスキを諦めて、男を選択したのですね。
女らしさ規範と異性愛規範の呪いをかけられる悔しさにのたうち回ってたら人からウテナを薦められたので「あっ今私に必要だわ、見よう」と。



歴史に堪えて古びない作品は名作だとは言うけれど、20年経ってもウテナが古びないこの2017年日本社会はやばい。
未だ私が殺されなければならないウテナを救いに思わなければならないこの社会が怖い。そして憎い。

救いでした。すがりつきたいほどの。わかっていたよ泣き崩れることなど。
私の観測する社会は、人にわかってもらえないのだと最近理解した。隙あらば同性愛を殺そうとしてくる社会。どうしても女を男の手の内に閉じ込めないと気が済まない社会。
そういう社会があるなんては一見わからないのだと。
そっかー、と思ってた。

しかしこの作品はしっかりと私の認識する現実を、私の苦しみの重さ色形を、そっくりそのまま型どって照射してくれた。
理解してくれた。
私の苦しみはこんなにも刺々しくて重たい鉛なのだと、わかってくれた。
それがどんなにありがたいことか。

最後頭上の蜃気楼が瓦解したのだと思ってたけど違ったわ、決闘場だけか。
権力構造は崩壊しなかった。

最後世界を革命してウテナが概念化するんじゃないかと漠然と思っていたけど違った。意外だった。
でもこのラストこそ今の私がすがりつきたい救いだった。
ずっとこの世界で生きていくのではない。蜃気楼は依然崩壊しないのに、プラネタリウムも崩れないからぬるま湯にいられる暁生の物悲しい空虚な権力。それがまだ機能するこの世界、男が女を支配することを夢見る世界が存在すること。
簡単には崩壊しないと言ってくれて嬉しかった。
だってウテナが1997年だよ、20年経ったよ、ねえ、この世界なにか変わりました? 私たちの戦いってなにか報われました?
まったく報われてないとは言わないよ、もちろん少しは変わったよ、でもまだ死ぬ人は、性別関係なく、殺されていく人はそこらに累々と積み重なっているじゃないか。
革命は簡単じゃない、だけど、外には別の世界があるのだと言ってくれて嬉しかったのよ。
死んだ私の苦しみは、この簡単には変えられない社会に生きているからだって言ってくれたのが嬉しかったのよ。
それでも数多の剣を受けてまで戦おうとするウテナ。いつか一緒に輝ける、二人。
そういうささやかな薔薇を届けてくれたのが嬉しかった……。


本当に、この世界では男も苦しめられるのがさすがの名作ですね。
単純に男と女の対立構造になってない。
フェンシング部部長の、支配者かと思いきや樹璃に奇跡を起こしてほしかった弱者、とかすごいもの……。
あと若葉に想いを寄せた幼馴染みが決闘する資格なしと判定させられるところとか最高……!
ありがちな異性愛ロマンスを破壊したのだって小気味いいのに「女を手に入れられなかった男のルサンチマン」が大したことじゃないと一蹴される!!
若葉と西園寺先輩の話とかすごい好きなんだけど木原音瀬の『期限切れの初恋』を思い出した。木原さんはこれに着想を得たのか?と思ってしまうほど。

七実の卵の話とか実に暗示っぽいけどなんだろうなー。あの学園では子供を産むってどういう意味を持つのかなー。
これもロマンスの崩壊では?
そもそもこの白鳥由里さん、すごくいい。
冬芽と血が繋がっていないことに歓喜の念が一切なく空虚なロマンスの絶望に終わっただけなのも凄みがあった。

そうそう男性性象徴の剣、毎度の決闘で「王子様のキスで力を得る」ことで女のウテナが勝利する説得力を持たせる、ってこれの処理どうするのかと思ったら。
自分のなかから出でた剣だからウテナ自身の力ってことでしょ、という言い訳すらせず、最後暁生の手に渡って扉を前にあっさり折れて退場してびっくりした。
気味がよすぎる!!!!
扉をこじあけたのはウテナの体と汗と涙だった!!
マッチョイズムでない肉体性……すげえ……。
女の力で女と契れるんだよ薔薇の花嫁を救い出せるんだよ……。

なんで暁生に婚約者がいる設定なんだろうなあと思ってたけどまあ理事長代理の仮初めの権力はそうとして、「婚約者がいるのに」妹を支配する、ウテナを支配する、ウテナにも罪悪感を持たせる、っていやはや綿密な設定であったな……。



もう、なんか、本当に今見てよかったな。
そんで今ウテナを見た熱から「百合と男と社会」の変遷についてまとめてるんだけどそれで今自分がかかってる呪いをずいぶん客観視できてきて少し楽になった……所詮呪いは呪いでひとつのイデオロギーでしかないんだよな棺の外に世界はあるよな……ほんとありがとう……。

あと絶対運命黙示録、「ソドムの闇」ってうわー歌詞で直接的に言っちゃうのか!と思ったけど、よくよく考えてみたらソドムの意味なんて普通の人は知らないか。?
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by jinloturu | 2017-01-07 19:58 | アニメ | Comments(0)