カテゴリ:エッセイ・評論他( 30 )

 

麻原裁判の法廷から/渡辺脩

なんだこれ、ここに書いてあること全部信じるならめちゃくちゃすぎないか、唖然。
サリンの点検が事件の二ヶ月後とか、杜撰すぎる。
「裁判の引き延ばし」と批判されてたらしいけど、普通に考えて、弁護士が裁判を引き延ばすのにどんなメリットがあるというんだ。
なんかよくわからないなあ。

ただ、検察に対して「破防法を通したい」「世間の圧力」という理由からくる疑問は理解できるけど、警察にオウムと何らかの関わりがあったとか、サリン事件が起きるのを前もって知ってたとかは、にわかには信じがたい。

これ1998年刊行なんで、後年にまとめた著作のほうも読まなきゃ。
今A3読んでるし、傍笑記も読んでから、そちらにかかろうかな。

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by jinloturu | 2014-11-17 02:18 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

少女漫画ジェンダー表象論/押山美知子

男装の少女考察。面白かった。
サファイアの男性性は表面行動に限られ、男性と明確に差異化する女性性の表象が瞳であり、そしてサファイアの本質は「目」=女性性であった、と。
オスカルが中性的な容姿でいられたのは顔の記号の発展によるものだとか。
オスカルの死によって制度に縛られない純粋な精神性を獲得したっていう考察、感動したけど、考えてみると死によってしか「女性身体」に付随する制度は解放できないって惨いよな……。
ベルばら読み返したくなった。

あと桜蘭高校すごいな!!
そんな意図的なジェンダー撹乱してたんか。ヒーローが泣き虫?とか。
あと特に理由もない男装って確かに今だからできることだよね。いいね、漫喫でパラ読みしてみようかな。

ほーほけって確かに厳格なシスヘテ世界ですよね。
なんか水城さんがBL描きだからってのと読んだ時今ほどセクマイ視点で読んでなかったのとであまり気にしてなかった。
私的に最後は両性性の受容だと思ってたけどそこまで言及してなかった。
主体的に力強く女性を選びとるってのも、今だからこそか、と。
てゆか紅葉と蒼が赤(女)と青(男)ってことに今気づいた笑



そいえばこないだアジア人は身体的な性差が比較的ないから異性装しやすいってツイート見かけて、確かにそうだよなと納得。男の娘だってだから生まれたのかもね。
性別移行者さんも意外と元の性別わかんなかったりするしな。
言われてびっくりした人もいるし。

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by jinloturu | 2014-11-11 21:02 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

オウムからの帰還/高橋英利

村井の死について、他の資料で散々目にしていたけれども、どれも事実として記してあるだけで淡々としてた。
しかし村井は著者の慕う上司であった。
著者がオウムを疑い始めて混乱していたときに殺害されて、記憶に残らないほど叫びあげたこと、静かに一人で孤独に悼むしかなかったこと。
涙出た。

そして死を知らせてそれを撮ろうとするマスコミな……。
そりゃ格好の絵になるでしょうよ。まあ、オウムについてまともに知ろうとしたきっかけが『A』だったのと宗教嫌悪に嫌気がさしてたのとで、ちょっと私はオウム寄りな心持ちだった。
が、本書のイニシエーションの詳細は、なんとも惨たらしいものだった。麻薬怖い……。
いや、麻薬による神秘体験も、あるのだろうとは思いますよ。それを怖がるのは現世的価値観なのかもしれない、とも。

しかし薬も死も上手く扱えないうちに、それをやってしまえるのは、怖いよね。



やはり終末思想というのは、私には実感としてはよくわからない。
「本当の自分」というのをむしろバカにして育ってきた。バカにしていたということは、私の物心つく前までは蔓延していた思考だったということだろう。
オウムの「魅力」もおぼろげながらわかってきた。
私とて宗教や神秘に関心のある身、当時の価値観に晒されていたら入信してたかもしれない。
同じように関心あったはずの父や昭乃さんは何が違ったのだろう。
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by jinloturu | 2014-11-09 16:42 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

オウム事件17年目の告白/上祐史浩

私はメディアに出てくる彼を知らないからあまりその視点はわからなかったけど、当時を知る人の反応によるとまだ彼の考えが変わったことって知られていないんだな。
面白いのは「ひかりの輪」のHPで。
「何かを絶対と崇めなくていい」「信じるかはよくよく考えてからにして」「入信しなくてもいい」って書いてあるところ。
ざっと他の宗教団体のHP見たけどそんなこと書いてあんのひかりの輪だけだよ。
それだけオウムから脱しようとしてるわけで。
陰謀論を率先して展開してたことへの責任を強く感じてる。

てーか、ついこないだニュースで麻原の長男がアレフ相手に「勝手に自分の顔飾るな」って訴訟起こしたってやっててびっくり。
あ、ほんとに何も変わってないんだな、と。

いや私は気楽な立場だから信仰心は改め(検め)られるべきじゃないと思いますけど、渦中の人にとってはそれどこじゃないよなと。
長男なんて、物心ついた頃にはサリン事件一段落してて、バッシングしか知らなくて、確か小学校入学拒否されたんじゃなかったか。
あああ。連鎖っぽくて嫌だな。


ともかく。
上祐の麻原分析や当時の反省についてはわりと共感を覚える。
そして「親子関係」に着目する点も納得。
確かに、最終解脱者の親を畜生や餓鬼とするなんて異様だよね。
一瞬、ひかりの輪に入信してもいいかもって思えた。
今後はわからん。
今のところこれだと思える宗教に出会ったことない。

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by jinloturu | 2014-11-08 04:58 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

麻原彰晃の誕生/高山文彦

はー。
麻原の過去が。
拒絶の人生だったんだな。
しかし懐への滑り込みかたは心得てると。
宗教法人の許可の後ろ楯としてチベットで誰に何をもらえばよいかとか。
最初は弟子のシャクティーパットにも心血注いでたとか。
そりゃ、感動するよな。自分のために身を削ってくれて。

ひたすら陰謀論の麻原。
著者は所々麻原を俗な詐欺師として扱うけど、後に上祐も言ったように、自分で妄想を信じちゃってたんじゃないの。そっちのがしっくりくる。
まあ、人の数だけ事実があるよね。

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by jinloturu | 2014-11-08 04:57 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

革命か戦争か/野田成人

ふむふむ。
資本主義の綻びを指摘。

『精神史』の記述によれば、「教皇のかんざしてた利権の冠を社会が自らにかぶせるようになり、際限なき暴力装置と化した」と呼ばれるところかな。
事実「拝金主義はキリスト教的」とも言われたりしますしね。
金の永遠性を信仰する、という。


個人的に苫米地さんて人好かんな。
「オウムをやめたら可哀想って言ってあげられる」とか。
わからんではないけど、躊躇なく人を可哀想と言ってしまえる点が。


物質快楽を否定したい場合ゲームすること貶しちゃダメなんじゃ。
ゲームすることとオウム、いや宗教にハマることがどちらも精神快楽だというなら。
「麻原」を無批判に信仰してはならなかっただけの話で、外側からの価値観を更新できる状態にあるなら精神世界は満たされていたほうがいい。
お金は精神を満たす手段となりえるんですよ、切り離されてるわけじゃない。
人間関係の破壊ってのもわからんな。
ネットは結局人をつなぐようになったのだし。
別にそれが絶対ではないが。


しかしまあ、集団心理を感じるね……。
反対を言えない雰囲気。
麻痺。
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by jinloturu | 2014-11-08 04:56 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

オウム真理教の精神史/大田俊寛

あー。これ、最初に読むべきものだな。
体系づいてて、時代のうねりの中でオウムが生まれた経緯がわかりやすい。
一冊の本としても優秀なんだと思う。

まさか近代国家の設立まで遡るとは。
「近代国家は公的に死を上手く扱えない」。
まさに。
『オウムからの帰還』で「自分が代替可能な存在なことのショック」が始めに書かれてて戦慄。ああこういうことか、と。

宗教って面白いよ、ね。

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by jinloturu | 2014-11-01 04:55 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

妖刀 有安杏果論/からふね

結構知らないことあった。
難儀な演技レッスンとか。


酷評ですな~。
愛するあまり、なんですけど。
他の4人より声が個性的でないっていうのは、強引ではないか?
素人目だからか?
推しの贔屓目?
充分に個性的だろうと思うのだけど……。

ただ、声が細いとか小手先テクニックの内実とか、専門的なことでは色々気づかされた。
そっかあ、アーティストとしてまだ「弱い」のってそういうことかあ、と。
感情のセルフコントロール大事っていうのもまた。

私信はちょっと私信に過ぎたかなと思う。
何様なんだ、と思ってしまいますね。一読者として。

ありプレは、先日のチビッ子祭りセトリ1番ですからね。大事に歌い込んでいく、気概が見えます。

将来これを読み返したとき沢山の克服と幸福が待ってたらいいな。

喉に全くの心配もいらない奇跡ではなく「妖刀を御しながら馬鹿みたいに笑って歌って踊る」杏果を、私たちは愛してる。

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by jinloturu | 2014-10-21 04:40 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

慟哭/佐木隆三

うーん……ほんとに強制捜査の目を眩ますためだったか……
マハームドラー、意志を捨てグルと一体化しなければならない、これがやばいんだな。うん。タントラヴァジラヤーナと合わさってしまったことで。
麻原の精神性も幼稚さもわかった。圧倒的ルサンチマンからくる自己誇大化。
でもやはり、数千人を魅了したことは事実であるのだから偉大さも兼ね備えているはずで、それがなんなのかはわからなかった。

林郁夫の「慟哭」はかなり辛いし、人を殺した以上「まやかし」なるものを認める必要があったでしょうし、なんか、もう。


それにしても日本の闇も垣間見える。
入信に乗り気でなかった林郁夫の妻をオウムから引き離せなかった妻の兄に対し、林郁夫が暴力を振るうことにはどう思うかって、「私も夫婦喧嘩をするので特にはどうとも」って……
基本的に「夫婦間に干渉ならず」って文化も作用してたろう

あと平田信が自首できなかった理由が「殺人冤罪を被せられそうだったから」とか……
実際殺人は恐らくしてないと判断するに足る現状だし、とすればオウムバッシングの恐怖感を植え付けた空気ってなんだったよって……闇……
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by jinloturu | 2014-08-10 04:17 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

萌える男/本田透

熱いなあ、2005年だもんな、受け入れられてきた時期であるとはいえ「オタク=社会的弱者」ってイメージが固いしこういう角度のオタク論が少なかったんだろうきっと。
宗教がなくなったから癒しを恋愛に求めるようになった、とかへえって感じ。
なるほど恋愛が不確かなものである以上「絶対的なもの」は萌えに求めるのは時代の利にかなっている。「三次の女なんて」と吐き捨てるのは負け惜しみではないのだ。
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by jinloturu | 2013-05-27 03:43 | エッセイ・評論他 | Comments(0)