武道館/朝井リョウ

こう、この作品が書きたいものと、私が普段アイドルを消費して感じているものが乖離してて入り込めなかった。
自分には合わない作品だったってことな。残念。


ひたすら、「アイドルの恋愛禁止」への疑問提示と批判。
アイドルを型に収めたいドルヲタの横面ははたけたのかもしれない。恋愛禁止に疑問を感じている非ドルヲタの共感は得られたかもしれない。
でも空洞だなー、と思った。

アイドルへの悪意ばかり描かれすぎる。アイドル本人の恋愛意識が大きすぎる。
でもこれが書きたいものなんだろうな、私には合わなかった。
あと48G界隈の空気を知らないというのもある。

空洞っていうのは、じゃあ何故アイドルに恋愛禁止が求められているのかという洞察が浅いから。
このへんはどうしたってもジェンダー問題と不可分ですよ。
若さが、体型維持が、求められるのも。
だから色々なことの説得力がなかった。結末も。
これを演じなきゃいけないJJの子たちへの何重もの視線がつらいな……。


丸坊主の話にどきっとして、それから、あああの事件だな、あのグループだな、あの場所だな、あああの人か、みたいなのは面白かった。
好きなアイドルたちがネットで叩かれてるのを思い出してつらくもなった。


会話劇の「リアリティ」は朝井さんぽくてよかった。
そこで少しごまかされたけど「押し付けられる普通の女の子」像はきついかな。少々。
大地と致すとき「お母さんもこうだったのか」みたいなステレオタイプ笑った。
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by jinloturu | 2015-11-28 00:19 | 小説 | Comments(0)  

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