恋つなぎ/葛家ロウ

とりあえず帯の「リバ」の文字に即買い、リバ詐欺を警戒してパラパラしたらちゃんとリバでまず拳を握り、そのとき「あ~内容すかすかなタイプの作品だな~」となんとなく察し、そのとおりな作品だった。

なれそめないほうが想像補完できるぶん萌えたなこれ……。
まったく深みのないホモフォビアにまつわる展開はイラッとする。
リバがなければなんもなんも……。
そのリバですら微妙だなあ……と思ったけど最後リバで反転するところは好き。

なんかちょっと勉強してる感がにじんでると思ったらお~BLで「バニラ」の文字初めて見た~。
けど元ノンケの恋人がゲイの自分の豊富な経験にもやっとしてるシーンでフェラを「好きなんだ」と言うときに「人によるけど」をつけてしまうのはそれ……得た知識そのまま書いてない……?キャラ自身の言葉かそれは……?
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# by jinloturu | 2017-09-16 19:01 | BL漫画 | Comments(0)  

蛍火の杜へ

だめだって私こういうのめちゃくちゃ弱い……!!

アニメをみる。
ひっさしぶりに「少女漫画っていいなあ!」と思った。
こういうのだよね。
恋愛ものってこういうのだよ。私が求めてる恋愛描写ってこういうのだよ。

なんか今も書きながらずっと泣いてるんだけどなんでこんなに……弱い……。

ギンが消えることは最初から予想がつく。
変な小細工もなく、おじいちゃんへの説明どうしてたんだとかにも突っ込まず、話をむりに膨らませることなく、蛍の日常描写すら最小限に、ただふたりで過ごす夏を丁寧に叙述した。
それだけのことの上手さときたら。


序盤の攻防。
触らないでね。
夏のマフラー。
同級生の男の子。
あと3年。
人混みをかきわけて。
本望だ。

こういう些細なひとつひとつを描写というんだ!
祭りとかさりげない伏線が生き生きしてる。

お互いどれほど触れたかっただろうとか、きっとギンは毎年蛍に忘れられることを怖れながら待ってたんじゃないかとか、あらゆる一切を省くからこそ些細な描写から想像をかきたてられる。
うっまいなあ……。

蛍の同級生の男の子がきっちり必要程度の役割しか果たさなかったのがよくて。
例えば蛍が女友達の話をギンにしてて、ちらとその男の子の姿を思い浮かべるんだけどなぜか後ろ暗くて隠して、察したギンが「男は?」と聞いたりして微妙な空気が生まれるとか、凡な作品ならそうしてる。
会えない、流れる時間が違う、触れられない、ふたりの間にあるのはそれだけなんだよ。
物理的な遠距離すら装置に過ぎない。遠いことそのものは問題にされてない。(だからこそ、遠さに馳せる想像が膨らむ)
ふたりにあるものは「恋愛」かもしれないけど、「恋愛」を意識させると、この作品のシンプルさゆえの哀切がぼやけて壊れてしまう。
それだけ繊細なんだ。

大好きな作品になった……。
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# by jinloturu | 2017-09-16 19:00 | アニメ | Comments(0)  

セッション

煮えきらねええ……!
沸々!沸々!

ラストにほっとはするがほっとさせられることが気に食わねえ。
それまでの苦渋ストレスがちゃらになると思ってんのか!?

ゲイを貶めておけばわかりやすい差別者アイコンになると!
そこで結局だしにされるゲイ!!ホモフォーブ=やなやつとつなぐためだけに散々こきおろされるゲイ!!
なめてんのか?不快どころじゃなかったわ!

いや役者さんはすげえよ。
こんなにも不快になるキャラクターを演じきれる。
でも他人を直接罵倒して時々おだてて支配し追い込む脚本なんかいくらでも思いつくわ。
いや~らしく追い込んでいって気づいたら逃げ場をなくす会話劇描いて初めて技巧でしょう。


雑なんだよ。
血のりも雑なら血の出るほどっていう演出も雑。
ストレスマックス頂点で交通事故したときはもう失笑、「うんまあ流れ的にそうなるでしょうね」感しかない。
ロマンスもまあ雑だしパパも家族も薄っぺらい。
最後にちょろっとアジア人出したりバンドに一人女いれておけば多様性確保できっか~って感覚もイラッとする。

あれなのかな~
もしかして「いまどき見ない現実離れした虐待教師」だから娯楽になるとかなのかな~。
いや私の観測する社会いまだに体罰容認論根強いんでリアルにしか捉えられないです……。
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# by jinloturu | 2017-09-16 18:59 | その他 | Comments(0)  

ブレードランナー

新居昭乃課程選択科目を履修した。

SFだと思ってたのにサスペンスホラーだった……?

人間とは?ロボットとは?存在とは?人とロボットの境目とは?
SFに期待するのってそういう哲学なんだけど。
うーむ期待はずれ。
古典だなって感じ。歴史に耐えうる名作というわけではなかったか。
原作はもっとSFしてるらしいが。
どちらにせよ主人公が体制側というのだからたぶん私の期待してたものはあさっての方向っぽい。

こう……じかに肉体を痛めつけていくシーン見れないんだよ……つらい……。
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# by jinloturu | 2017-09-16 18:58 | その他 | Comments(0)  

結城友奈は勇者である

なんで誰もこれを私に薦めてくれなかったんだ!!
戦う女の子……
泣いてわめいて打ちのめされて、どうしようもなくって泣きながら立ち上がり咆哮する女の子を、私に!


夏凜ちゃんの雄叫び……
怖くて震えてもそれを押さえつけての雄叫び、勇者部五箇条を振りかざした彼女が、もうね、すき……。
あと風ちゃんがすき……。
なにもかも背負い込んでしまう、まだ中学3年生なのに「樹さんの保護者」をなんの抵抗もなく聞き入れてしまうから感情の堰が切れた涙が光る。


切れなかったんだよな友奈ちゃん。
なんでもポジティブに捉える友奈ちゃんはつらくもあるけど救いにもなる。だから簡単には戻れなかったんだけど。


まどマギフォロワーでありながらまどマギを求めると肩透かしを食らうみたいな情報はおぼろげに知っていたので気をつけてたのですが、あまり気負うことなく楽しめた。
日常回がたんまりあるのってありがたいじゃないか……一粒の緊張感をまぶした日常回って見ていたいじゃない。
まどマギの残像が重ならないほどの月日が経っているしね……TVシリーズ5年以上前なんだな。


最初車椅子に乗るキャラが特に説明されることも気にされることもなく自然に手助けされてバリアフリーに生活している!すげえ!と思って。
東郷さんが「変身時のみ立てるようになる」だったら嫌だな立てなくなっても動けることを証明してほしいと思ったら脚で立たないデザインですげえ!!!と思って。
だから車椅子であることに意味付けをしてほしくないと思ってたのよね、8話はラストまで乃木園子が東郷さんと関わりがあったなんて気づけなかった。
8話の衝撃な……忘れている記憶への思い。さびしさ。
と思ったらタイムリーに秋から鷲尾須美は勇者である放送するんかーい見なきゃ。
「食事が豪華だったのは労いじゃなくて供物」とかこっええわ……。

まあ「身体機能の欠損」はどうしても「絶望」の道具として扱われるんだ、とは思ったが。「完治すべし」なんだなとか。


樹ちゃんの「勇者部に入らなかったら歌いたい夢も持てなかった」という肯定はなんか……そうだよなあ……と。
東郷さんの絶望だって深いでしょう……友奈ちゃんの勇者力に救われてしまったけれど。
システムを変える力などない。
女の子が犠牲になりつづけるシステムが存続するのはやはりどうかと思う。
ていうか、今後またバーテックスが現れるとしたら、どう考えても後輩じゃなくてまた勇者部の面々に白羽の矢が当たると思うんだけど。機能を失ったまま。
来期には記憶を取り戻したわっしーと乃木ちゃんの再会が見れるのか。
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# by jinloturu | 2017-09-16 18:57 | アニメ | Comments(0)  

銃座のウルナ1-3巻/伊図透

なんだこの胸苦しさは。
取り立てて奇抜なことをやってるわけではないのにぐいぐい読ませる。
面白い。

雪は閉塞をもたらす。
女部隊は辺境を表す。
トロップの平和さがそれらを引き立てる。
世界から隔絶された地でしかし閉塞感を打破するために戦うのではない。
だから胸苦しい。
その先にはなにもないから。
むなしさでもない。辺境までウルナは自分の足でやってきてカレットとふたりだけの楽園を築いた、流れるままに迎え入れられたから。
救済のための楽園ではなく、だから死守すべき花園にはならず、失うとは思ってなかった。ウルナがトロップを簡単に捨てられたのはそれを失うと思ってなかったからだ。

ヅード殲滅戦前夜、ここだけは、ここにだけは男が来ないでくれと願った。
男が乗り込んできた、辺境だった女の園が初めて男に踏み荒らされる、(構造として)世界の中心地になる。
乱交が、そのなかにレイプもあった、ウルナとカレットの秘密基地を浮き上がらせるための男女セックス。
翌日あっさり男に侵入されてしまうのもあの夜を際立たせることになる。幻のような淫靡。

そうなんだよなーカレットさんまじかーここで死ぬかー……。
犬とカレットさんを殺したヅードはラフトマの愛人……?
画的な衝撃を選ぶなら首をはねればよかった。
しかし肩なんだよな。肩で死ぬんだよな。
これはヅードの倫理観と覚悟の弱さを表現しているんだろうか。
世界の秘密を知り加担し秘密基地を失ったウルナは辺境の地でどこまで自己を保てるのだろうか。
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# by jinloturu | 2017-08-27 16:41 | その他漫画 | Comments(0)  

君は夏のなか/古矢渚

ずーっと読んでる。
真骨頂だ。
夏と男子高校生相性よすぎでしょ。

相変わらず要素の調理がめちゃくちゃうまいんだよな~。
場面チョイスがドラマチックで素敵。
雨のバス停という王道であーだから好きになったんだなあいやそりゃ好きになるよ~っていう納得と気持ちは充分伝わってくるのにどこかでセーブかけてしまう
空気感、一描写一エピソードから伝える説得力が高いんだよな。
渉が佐伯を好きになってく過程も。

ナンパかーわい~。
受けのことが好きすぎるのに自分に自信がなくて自己完結しちゃうけど許されるならばいつでも受けに触れたいし気持ちを表現したい攻め大好きだよ……。
じっさいエロは見たい。二次創作では描いてるらしいんだよな~。
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# by jinloturu | 2017-08-27 16:40 | BL漫画 | Comments(0)  

男の絆-明治の学生からボーイズ・ラブまで-/前川直哉

意外とジェンダー論初学者に向けて書かれてた。
セジウィックの論が難解だったからかな……。修論下敷きというのもあるだろうけど。


そうそうー!
「昔の日本は同性愛に寛容だった」論イラッとするんだよ。
ホモソ下位への搾取と対等な人間関係の区別がつかないのかと。
別に……いまの同性愛者がみな対等関係つくってると思ってるとか対等信仰したいとかじゃないんだが。

まああと教養のない頃は同性愛差別の原因はキリスト教の流入だと思っていて、次に性科学の流入だと思ってたけど、そうじゃないんだとわかってからは明治日本の流れを知りたかったのでようやっと読めた。


男同士の性行為が硬派学生のものから軟派学生のものへと変わっていった経緯とか、結局人間意味づけによって言動が抑制されるよなと。


あーあと近代家族観=伝統論もうざいよね。
いかに明治期女が家庭に押しやられていったかとか、高度経済成長の波によりそれまで少数だった外で男が働き女が内で子育てする家族が急増したとかわりと初めて知る知識だった。

これ書き足そうかな。
「外で社会を生きる男は友を想う気持ちが強いが内で家庭を生きる女はそれが薄い」とか百合オタ的には腸煮えくりかえるぞ。


それら偏見を破壊する著作と見ればたしかに初学者にこそ薦めるべきなのかもしれないな。


BL論的には物足りなさすぎるけどまあそれが主題でないし。
論に持ち出すのがグリーンウッド(のみ)っていうのはチョイスそこか~って感じだけど当時はそこまでのインパクトあったのかね。いや面白いけど


後輩が電車で女学生と話して笑っただけで「女子に歯を見せるとは何事か」といきなり鉄拳制裁する硬派学生、という例示にめっちゃ引いた。
あああの手の保守的価値観人間の自己と他者の同一視ってこういうことか(いやここまでじゃないけど)……おっさん価値観だと思ってたけどおっさんも若い頃があったんだよな……って妙に実感する。
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# by jinloturu | 2017-08-27 16:39 | エッセイ・評論他 | Comments(0)  

マギ33-34巻/大高忍

おお……運命をドストレートに問いかけてきた……。
力ではなく役割分担することが運命への対峙法になるってどういう意味になるんだろう?
ソロモンのやったことも悪ではないか、にアラジンの運命観はどう答えるんだろう、エゴにしかならないのかな。

なんかね究極エゴにしか辿り着かないんだよなと。
シンドバッドにしろアラジンにしろアリババにしろ。
「俺がしたい」「俺が嫌だ」。
個の重要性を説くからエゴがいちばんの説得力になる。
これがいつまで新鮮さを保って欺瞞にならずにいられるかには興味ある。
実際わりとマギ的全体主義観は私の本心で欲するところに近いので(と言ってしまうのも語弊があるけど)それを否定したあとの構築は相応の納得を望んでしまうな。
いやモルジアナの個の喪失をてこにしたことはすごくよかった……。
「いっぺん死んでみてから生まれ直そう」的時代の社会批評誰かやって。

4人でシンドバッドに立ち向かう、思想とか気とか合わないかれらがかれらのままで共闘できるのはよかった。
大同団結の理想形というか。大同団結志向足りないよね……。
せっかくいい作品なので民主主義信仰をもう少し削ってほしいなー。
安易に「バカで煽動されやすい大衆」を出すのは信用できないけどこの作品なら真っ当なさじ加減でそのへん描けると思うんだよな。

不意打ちでシバがワンカット出てきて泣いてしまった。背負わざるをえなくてでも明らかに器でなくて倒れていったあの子の魂がそれでも生きてるんだよ。
シバが象徴するのは母性ではないところが本当に……周到というか……父的な描かれ方じゃん。そういえばアラジンは父を殺さないんだなー。
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# by jinloturu | 2017-08-27 16:36 | 少年漫画 | Comments(0)  

AIの遺電子6巻/山田胡瓜

この作品のなにがいいって家族観だ。
「本物の母が三人いる」とか「洗脳しても努力なしに仲のいい夫婦にはなれない」とか「それが子供のためになるわけではない」
とか。
唯一2巻あたりの「いくらでも容姿のいいアイドルは作れるから差別化競争が激しくなる」には疑問を呈すけど(整形が忌まれるのと同じできっと「本物の人間であること」に価値が見いだされるはずなので)それ以外の価値観だいたい安心感が強い。
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# by jinloturu | 2017-08-27 16:35 | ショート・ギャグ・短編集 | Comments(0)